まちづくりコラム
 
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歴史と人がつなぐまちなかの水辺を楽しもう
                         〜東横堀川水辺再生協議会

東横堀川水辺再生協議会 事務局
大阪商工会議所 地域振興部 中村 裕子

平成18年7月24日、天神祭のどんどこ舟の音が響く東横堀川で、住民やこだわりショップのオーナー、地元企業などが集結し、東横堀川水辺再生協議会(e-よこ会)が発足しました。

写真東横堀川は、大阪都心部を囲む「水の回廊(中之島・東横堀川・道頓堀川・木津川)」の一角を占めます。このようにロの字に川が流れる都市は世界的にも非常に珍しく、川ごとに異なる水辺の魅力を活かそうと、現在、水都大阪再生の機運が高まっています。

東横堀川水辺再生協議会でも、「まちなかに生きる東横堀川」を目指し、季節ごとに水辺を楽しむイベントの開催、毎月のお掃除、橋へのフラワーポット設置など、川を生かしたまちづくりに積極的に取り組んでいます。

主な活動

  • 水辺の賑わい創出 〜 水辺の新たな使い方、魅力を提案し、水辺への関心を高めます
    • 東横堀川は、大阪城の外堀として1594年に開削された大阪最古の堀川ですが、現在は高速道路の高架が覆い、高いコンクリート護岸が続くなど、「薄暗い」印象をもたれることが多く、地元の人でさえ川に対する関心は決して高くありません。
      そこで、水辺の新たな使い方や魅力を提案しようと、水辺の公園でのコンサートや、地元店舗が出店する水辺マーケット、10人乗りの手漕ぎゴムボート・Eボートクルーズなどを開催、水辺への関心を高めていきます。

  • コミュニティツーリズム 〜 地域の歴史や文化などの魅力を地域の人々との交流で伝えます
    • 東横堀川の西側は大阪の商業の中心地・船場、東側は大阪城と武家町・上町と、江戸時代から大変豊かな歴史や文化が育まれ、かつそれが今も息づく地域です。そこでまちを学び魅力を伝えるガイド「e−よこ水先案内人」を育成し、地域の人たちとの交流からその魅力を伝えていこうと活動中です。
      e-よこ水先案内人が案内する川とまちを楽しむツアー「クルーズ&ウォーク」や、普段は訪れる機会のない企業資料館や老舗などを特別公開し"まち全体を博物館"として楽しむ「e−よこミュージアム逍遥」、また地域の多彩な魅力を地域の講師から学ぶ毎月の講座「ソーシャルカレッジ」などを開催しています。

  • 美化緑化 〜 沿川の公園や橋を美化緑化、みなで水辺の景観をつくります
    • 公園や橋も自分たちのまち―そんな思いから、月1回14日(イーヨコの日)に橋や川沿いの公園を清掃、また橋洗いも行っています。本町橋と平野橋の歩道にはフラワーポットとグリーンポットを設置し、メンバーでお世話しています。
      さらに地元小学生がつくった水辺の生き物のペーパークラフト作品を公園に展示したり、界隈の埋もれた魅力を絵はがきにして橋に展示するなど、アート作品の展示なども行い、水辺の景観づくりに取り組んでいます。
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(生き物のペーパークラフト展示)
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(橋へのグリーンポット設置)

これら活動を通じ、「東横堀川界隈をよくしたい、楽しみたい」というまちのひとたちのネットワークが確実に広がってきています。また落ち着いた水辺の雰囲気に惹かれた個性的なレストランやショップなどの出店も少しずつ増え始め、水辺のまちが実現しつつあります。
「薄暗い」「まちの裏側」な東横堀川界隈のまちづくりに、なぜ人が集まるのか?
活動を通して見えてきたe−よこ会の特徴をいくつかあげてみました。

e-よこ会の特徴

  • 都心コミュニティ 〜 都心だからこそ、多様な“まちの担い手”が集まる
    • 大阪という大都会のど真ん中、経済性が最も重視される地域でありながら、まちを思う人たちのネットワークが広がってきています。何代も住み続ける方、新たに越してこられた方、周辺の企業で働く人、まちの雰囲気に惹かれ新たに事務所やショップを移転した人などなど…都心だからこそ、多様な"まちの使い手"“まちの担い手”がいます。
      "まちの使い手"がそれぞれの視点からまちの魅力を発掘提案、“まちの担い手”が独自の専門性やネットワークを活かし、様々な分野で活躍しています。
      例えば、地域の多彩な魅力を地域の講師から学ぶ「ソーシャルカレッジ」。数年前からe-よこ界隈に事務所をかまえるメンバーから、こんなに歴史や文化がある地域なのだから、その魅力をもっと学びたいとの提案があり、それに賛同したメンバー7人が運営スタッフとなり、毎月の講座として開催することになりました。テーマ案を持ち寄り、各スタッフのネットワークで講師に依頼、各回を担当しています。ジャズにワイン、お能、近代建築…都心ならではの多彩なテーマに、毎回新しい顔ぶれが集まり、地域内に多層なネットワークをつくる機会になっています。
      さらにソーシャルカレッジ参加者が、e-よこ会のおもしろさに触れ、早速運営スタッフとして参画するなど、新たな“まちの担い手”も誕生しています。

  • まちの境界線 〜 境界線を中心に据えると、両岸のまちの魅力が楽しめる
    • 東横堀川は、江戸時代から、町人町・船場と武家町・上町を分けるまちの境界線でした。
      今も川の西側と東側でまちの雰囲気は大きく異なり、小学校区の境界線でもあることから、川幅わずか20メートルと他の都心河川に比べても狭いにもかかわらず、まちの人は対岸を「川向こう」と呼ぶほど感覚的に遠いようです。
      しかしこの東横堀川を中心に据えることで、異なる魅力を持つ両岸のまちと、そして川を楽しむ機会になっています。ガイドの案内で、川からまちから界隈を巡るツアーでは、船上から歴史ある橋や水門を、まちではモダン建築や老舗での小物づくり体験…と魅力満載、今に息づく歴史や文化をお楽しみいただいています。
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(ガイドが案内)
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(老舗店舗での水引小物づくり体験)
  • 「高架のある空間」も独自の魅力
    • 「東横堀川は高速道路で蓋をされた、陽の当たらない気の毒な川」―よく出される意見です。しかし船で東横堀川を案内すると、この独特の雰囲気を楽しんでくださる方もたくさんあります。大阪最古の堀川であり、江戸時代には交通の要所として栄えた歴史を学ぶと、川が違って見えてくるとメンバーの人たちは話します。また東横堀川沿いで生まれ育ち、60年以上にわたって川を見続けて来られた地元のおばさまは、「高速道路が出来て、この橋脚が大嫌いだったけど、この頃はかわいく見えてくる」と語ってくれました。

いずれにしても、「高架のある空間」は東横堀川の大きな特徴、独自の魅力です。e-よこ会のロゴマークも、橋脚をイメージした「高架のある空間」と、「いろいろな人々が集まる水辺」をあらわしています。

今年8〜10月は、水都大阪の魅力を広く発信するイベント「水都大阪2009」が開催されます。地元待望の船着場も仮設ながらオープン、より日常的継続的な水辺の賑わいづくり、川もまちも楽しめるe-よこ界隈をめざし、活動を推進していきます。

趣旨にご賛同くださる方はどなたでもご参加いただけます。
一緒にe-よこ界隈を楽しみましょう!

e-よこ会のロゴ
 

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